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ジラウジーニョせんせいとアイマスSSのかんそう

ブログでも先生の代理投稿をやらされるひつじです。
あの人動物愛護団体とかに糾弾されるべきじゃないかとひつじ思うんですけど。
あ、分からない人のために説明しておきます。
ひつじに偏った日本語の使い方なんかを教えてくださっているアルドレイ・ジラウジーニョ先生という方がいらっしゃるんですけど、なにせ常に世界のどこそこをフラフラしているので、先生が何かしらネット上で投稿したいだとかいうことになると、ひつじが手紙でその内容を受け取って代行しているのです。
先生が書かれた作品も、Pixivのひつじアカウントで投稿してたりします。
今回の感想を見て、奇特にも興味を持たれた方は是非。
大体作品もあんな感じなんですよね。

で、そんな脱力系吟遊詩人の先生が、アイマスSSの感想を書いたというのです。
マジで!? そう言って固まるひつじ。
マジでした。
というわけで、今回は先生の感想をお楽しみください。
たの、うーん、楽しめるものなのかなこれ……。


今回ご紹介するのは「銀河鉄道のあした」/「tahiri」
それでは、感想本文をどうぞ。


『銀河鉄道のあしたに寄せて』

 やあ! ティグリスとユーフラテスのファンタジスタ、アルドレイ・ジラウジーニョだ!
 ええと、この間のことなんだけどね。気持ちのいい夕方、天気輪の柱が雲を巻いて空の彼方に立っていたものだから、折角なので「ふんぐるい むぐるうなふ」などとゴニョゴニョお祈りを捧げていると、調子のいいことばかり言うひつじがやってきて「先生! 先生! なんかステキ作品を書く人を見つけましたよ!」と揉み手してきたところから話は始まる。「ひづめで揉み手とはよく頑張るなあ」なんて関心していると、以前「僕になにか読んで貰いたいのならそうしたまえ」と言いつけた通りに、プリンタで印字したであろう羊皮紙を差し出して「これなんて先生にオススメだと思います。“銀河鉄道のあした”ですって」なぞとのたもうたんだよね。これが僕とこの作品との出会いってわけさ。

 さてと、だ。今机の前に座っているとしてだよ、ちょっとあくびをすると、いつの間にか君の手に緑色の切符が握られているハズだ。そこには『銀河ステーション発⇒未来行』と少しぎこちない赤印字が押されていて、ふっと窓の外を見ると、既に例の車掌が投げ縄持って拉致の準備に来ているって寸法で、乗り込むのに実は全然手間はかからない。それじゃあいったい、銀河鉄道に揺られてどこに行こうかというと、これがなかなか難しい。この世のことでなければ、スダドアカワールドでも修羅の国でも構わないのだけど、夜空の色濃い鋼で造った軽便鉄道なんてものなんだから、せっかくならもう少しロマンの感じられる所へ乗せていってもらいたいじゃないか。

 その点、『銀河鉄道のあした』はナイスな道行だった。かなりの最果てロマン感があったね。コトンコトンと車輪の揺れる音に、色濃い空想科学電記(サイバーパンク)の響きが混じり、それでいてどこか遠く離れていく魂の声が聞こえてくる。人間のためらいや淋しさが連なる道程も、なかなか心地よい。
 そんな鉄道に揺られながら、例の羊皮紙をめくっていて、ふと窓の外を見ると、本当にはっとさせられる光景に出会った。

 『電脳世界(サイバースペース)』に『夜』がやってきた!
 これには本当に参った! まったく、どうにかしてる。

 僕はそれまで、機械が魂や心を得るってことは途方もなく不思議な事過ぎて、そんな青い火花の散る電極管めいた物語は、ガス封入してそのままさらっと小品で提供するなんてこと、到底できるものじゃないと思っていたんだ。小説書きってのは、蒸気水銀の煙を払いのけ、浮世の塵芥の中から綺麗な夢の鉱物結晶を掘り出してくるのが仕事なわけなんだけれど、そういう結晶はあっという間に昇華して、掴みどころのないガス体になっちまう。だっていうのに不思議な出来事ってのは、中々うまい結晶加工(カッティング)ができるものじゃないもんだから、そうこうしているうちにどこか空の上の方に逃げていってしまう。困ったものだよね(天の川ってやつがやたらとけぶって見えるのは、ほとんどそういう理由によるものだと僕はにらんでるんだけどね……本当のところはどうなのかな)。

 夢が幻を結んでいるうちに描かれる風景がある。そういうものを筆にのせてやるときに、今言ったみたいな機械の心ってものは、ことが複雑なもんだから向かないんじゃないかと、単純に考えていた。だけどもこの作品には『夜』があった。その幻想結晶は、『夜』を使ってカットすりゃよかったんだ。『夜』がその黒いマントを広げて、怪盗紳士みたいに高笑いしながら星屑を振りまくと、丁寧に積み重ねられた人工知能の計算式に魔法がかかる。僕らだって夢を見るためには夜が必要なように、“魂の本当”には夢見る夜が必要だ。機械が心を得たっていうんなら、そいつは『夜』の何たるかを、そのロマンを知ったってことに他ならない。それが、『機械の中の幽霊(ホロン)』を本当のことにする。

 あの風景は、この単純(シンプル)な関係を、ハッと思い起こさせてくれたんだ。僕はとっても悔しいような、でも嬉しいような気になった。そう思って窓外を見れば、果てしなく銀河軌道は辿り、微かな魂の軌跡が悠々と先を行く。彼らは紅玉の光を放って、或いは瑠璃色の輝きをまといつかせ、洪積世の海岸で化石を掘り、月は水銀だなんて歌いながら、プロキシマの恒星系で栄える電子の魂にニューヨーク流の挨拶をする。僕ら有機交流電脳の青い光が、したたり流れるように銀河の水面を滑っていく。軌道は遥か彼方の深宇宙まで続き、そこでは一足先に彼らが僕らを待っているんだろう。それが魂の行方なんだ。

 そして、僕の目の前にいたCAMPANERLAはこう言った。
“たまに夜になってもいいじゃないか。”
 だなんてことを。それを聞いて僕は、本当は魂を得るなんでそんなに大したことでもなく、ふと気がつくとポケットからこぼれ落ちる星砂のように、微かな気配のものなんじゃないか、と思ったんだ。
 そうそう、そりゃそうさ。たまには夜になっても良いんだよね。

 僕がそんな塩梅でいい夢を見てうとうとしていると、不意に声がかかった。
「ところで先生、たいへんこの作品を気に入られたようですけど。
 ご褒美のラッコの上着はまだなんですか?」
 おかげで夜の雰囲気はどっかへ逃げ出しちまって、ひつじくんが目の前でまた揉みひづめしていると来たものだからたまらない。僕は現実に辟易しながら、とっさに天気輪の柱を空から取り外して、それでポカリ、と彼の頭を殴ってやったんだ。そして『銀河ステーション発⇒ジンギスカン鍋行』の切符を探すハメになったというわけさ。

 最後に“銀河鉄道のあした”を書いたあなたへ。
 残念ながら、結局僕らも、銀河の最終電車に乗り遅れたということになる。
 でもだからこそ、夜空の彼方の“あした”に憧れるんだと、僕は思うんだよね。
 そしてその憧れが、誰のものでもない秘密の物語を照らしだすんだ。
 てなわけで、僕はこう願う。
 こんな僕らの有機交流電燈が、青白くスパークせんことを! ってね。



はい、こちらひつじに戻りました。
えーと、だそうです。
すごく面白かったということで多分いいと思います。
ひつじも読んだんですけど、すごく面白かったですしね。
なんかすごく面白かったばっかり言ってる気がする。まあいいや。
そんなわけで、今回のオススメ作品でした。

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