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ひつじとアイマスSSのかんそう その6

夜が寒すぎてあがったテンションごと急速冷凍されそうなひつじです。
なんかここのところ寒い寒いとしか書いてない気がして自分でも頭悪いなーって思うんですけど、寒いんだからしょうがないんです……。
文句があるならあなたが天候なり気象かえてくださいよ!
草食動物が牙をむくことはないと思ったら大間違いだ!!

あんまり頭のかわいそうな感じの逆ギレしてると本文スルーされちゃいそうなのでここまでにしておくとして、ひつじに感想書いてもいいよーって言ってくださった方がいらっしゃったので感想更新です。
今日もあらぶっているのか、それとも冷え冷え感想なのか。
それは読んでのおたのしみ。


今回ご紹介するのは「求めて彼女を 認めて私」/「あいうえお」
それでは以下、感想です。



『求めて彼女を 認めて私 を読んで ――“あなた”になって歩く夕暮れ』

 ひつじの悩み。それは人間ごっこが難易度高すぎるということです。こちとら気合入れて二足歩行してもせいぜい目の高さは1メートル前後ですし、映画のチケット買う時に大人一枚なのか子供一枚なのか悩んでたら窓口のお姉さんにひつじお断りって言われるし、そもそもひづめでキーボード打つのがもおおおおおおおおおおおお!! ……失礼、話の枕にするつもりがマジギレしてしまいました。でもひつじはどうぶつにとってバリアフリーな社会のため、こういった主張を続けていくつもりです。
 で、何が言いたかったのかっていうと「わたし」じゃない誰かになりきるのは難しいよねってことです。自分で好きな誰かを選んでなりきるのでさえ大変なのに、一人称小説というのは「はい、読者の皆さんは今からひつじになりました。二足歩行を捨てろ」と押し付けがましい読ませ方をするものなのですからいろいろと書きづらいんだよなーってひつじは思ったりします。読者の皆さんに感情移入してもらいやすいよう妥協して「あなたはひつじになりましたけど二足歩行していいです」としてしまえば、今度は主人公ひつじの二足歩行に対するコンプレックスが描けなくなってしまうっていうジレンマ。だからといって読者さんがキャラに入り込む足がかりとなるポイントを用意しておかなければ、最後の最後まで読んでる人は置いてかれっぱなしになっちゃいます。一般的に言ってそれ、つまらなかったってことになるのは、いかにひつじといえども分かります。

 この作品がすごくすごいところは、正にこの一人称のしっくり感に尽きます。主人公である小鳥らしさを感じさせる柔和ながらもちょっと子供っぽい文体に始まり、選択する語彙、心情の描写、登場する他のキャラたちとのそれぞれの距離感と、細部に渡って「わたし」が音無小鳥であることを丁寧に馴染ませ読者に信じ込ませようとする筆致は素晴らしいの一言。すごいですー。
 え、何言ってるか分からないって? ひつじ感想ではいつものことじゃないですかもー。でもしょうがないから、具体的に例を挙げてみます。


 今日の真ちゃんは、さっきの2人とのユニットでレッスンを行なっていたはず。時計を見るとまだ13時。レッスンが終わるには全然早い。恐らくは何かトラブルがあったのだろう。私の声には反応せずに、まっすぐに向かったソファの上で、体育座りの格好で顔を伏せてしまった真ちゃん。
 他のアイドルの子たちはオフやら仕事やらレッスンやらで皆出払っていて、事務所にいるのは私一人だけ。塞ぎこんでしまった真ちゃんに対して、ともかく今私が出来る事は……。
 考えた末に私は、給湯室でコーヒーを淹れる事を選択していた。コーヒーメーカーを回してる間に、プロデューサーさんに電話を入れる。少し声を顰めて通話をしたところ、どうやら美希ちゃんや雪歩ちゃんと喧嘩をしちゃったみたいで。向こうは向こうで二人が動揺しちゃっているらしく、プロデューサーも詳細は把握してないらしい。
 真ちゃんの事はこっちでなんとかしますから、美希ちゃんたちのフォローをお願いします、と伝えて電話を切る。丁度コーヒーも出来上がった。
 ミルクと砂糖をたっぷり入れて、ソファの前のテーブルにカップを置いた。コトッという音に、真ちゃんはピクリと反応する。



 まずは状況に違和感を覚え、実際おかしいことになっていると時計を見て確認。すぐに事態を推し量って、真のことを心配しそちらを見遣る。自分がすべきことを暫し考えコーヒーを淹れることにすると、合間に事務的な連絡を手早くこなす。電話を切ればコーヒーメーカーのサーバーに黒と茶のあわいで揺らぐ100℃弱の液体がなみなみと溜まっていて、「わたし」はそれをカップに注ぐとにミルク、砂糖をたっぷり入れて真に供する。
 こうした一連のカメラワークがしっかり「わたし」の視点で流れるように再生される作品というのはひつじがあれこれ説明するまでもなく素晴らしく、読者の肌にしっとりと馴染む一人称はキャラクターのモノローグに対する説得力さえも担保します。
 そしてそんな作品だからこそ、ラストカットにおける「鍵括弧の無い二行」が活きてくるんだとひつじは思うのです。


   好きだよ  心込めて  好きだよ  力込めて……
   だってキミが……好きだあーっ!!



 「わたし」が物語の最後に耳にするもの、それは優しいハミングと、言葉に出せなかった本当の気持ち。ずっと音無小鳥だった「わたし」は、このシーンでも作中の描写につられて歌をさえずり、そこで初めて自分の声が音無小鳥のそれではないことを思い出すのです。
 そう、「わたし」は音無小鳥じゃない。
 真を好きなのも、彼女を諦めるのも「わたし」じゃ、ない。
 こうして「わたし」は、これまでずっと寄り添ってきた、大人の分別と少女の情動を同じ胸のうちに秘める、ちょっと困った妄想癖のある童顔の「音無小鳥」から振り落とされてしまうのです。はっとして振り返ると、赤く染まる風景の中にあるのは、夕日に寂しく影法師を伸ばして独り歩く小鳥の姿。それは「わたし」がこの物語で初めて目にする彼女の全身像。一人称の終わり、それは物語の終わりであり、小鳥の特別な一日と淡い恋心の終わりなのです。そんな諸々の切なさが黄昏の色に飲まれてフェードアウトしていく引きは、少しだけほろ苦いラブストーリーにお似合いな、この上ない読後感を味わわせてくれます。



途中まで予定調和的にカップル成立エンドなのかなーと思わせておきながらのビターエンド。
こういうきゅんきゅんするのひつじ大好きなので、感想にも力が入りました。
なのにどういうことでしょう、感想本文で百合要素に触れてない……。
陰謀のにおいがしますね。ひつじ悪くない。
あ、そだ、百合要素に触れるのはあいうえおさんの次の作品でってことにしましょう。
というわけで、ひつじはあいうえおさんの新作を楽しみにしていますと宣言しつつ、今日はここまでです。
わくわくするなー。

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